今回の痛みの相談は30代の男性から。相談内容は「ジョギングをはじめたら、足が痛むようになった」というものだ。そこで、今号ではソフィア整骨院の古川ぶんと先生にジョギング時の足の痛みの対処法について教えてもらった。
Q マラソン大会に出場しようと思ってジョギングを始めたのですが、走りはじめて数日でヒザを傷めてしまいました。軽く触れるだけでも痛いのですが、筋肉痛のような症状なのでしょうか。
A ジョギングは身体にかなりの負担を掛けます。場合によっては患部に炎症を起こしてしまうこともあるので、注意しなければなりません。かくいう私も来年の東京マラソンに出場しようと、1カ月ほど前からジョギングをはじめたのですが、やはりヒザを傷めてしまいました。私の場合は患部を冷やして湿布をし、包帯で固定することで早めに痛みを抑えることができました。
Q どれくらいで走れるようになりますか。
A 個人差はありますが、とにかく痛みが完全になくなるまで安静を心掛けてください。完治しないうちに走りはじめると、再度足を傷める可能性が高くなります。マラソン大会で完走したいという気持ちが先走って、ついつい無理をしてしまいがちですが、体を壊しては元も子もありません。普段あまり運動をしていないのであれば、ジョギングよりもウォーキングからはじめたほうがいいですね。また、痛みが残ったまま走ると、その部位をかばって今度は別の場所を傷めてしまう恐れがあるので要注意です。
Q ヒザだけでなく、足首が少し腫れてしまったのですが。これはどういう状態なのでしょうか。
A おそらく、足首の筋肉(腱)が炎症を起こしているのだと思います。患部を冷やして安静にしてください。そのまま無理をして走り続けると、捻挫のような状態になってしまい、歩くこともままならなくなってしまいます。
Q 以前に体育の授業で、筋肉は再生するたびに強くなると聞いた覚えがあります。であれば、痛みを恐れずに積極的に走ったほうがいいのではないでしょうか。
A それはあくまで10代の若者を対象にした話です。年齢ととともに筋肉の再生能力は衰えていくので、無理をするのは良くありません。とくに若いときに部活などのスポーツ経験がある人は、運動していた頃の記憶があるので無理な走り方をしがちです。その頃とは筋肉の状態が全く違うことを認識した上で、徐々に身体を慣らしていくようにしてください。