今号の相談は「最近、立ち仕事の後に足がむくむことが多くなった」というもの。さっそく、ソフィア整骨院の古川ぶんと先生に聞いてみた。
Q 立ち仕事の後に足がむくむことが多くなったのですが、むくみとはそもそもどのようなメカニズムで生じるのでしょうか最近。
A むくみとは皮膚や皮下の水分や体液が通常時よりも多くたまっている状態を指します。長時間にわたって立ちっぱなしだったり、座りっぱなしだったりすると血流が悪くなり、足に余計な水分や体液がたまり、むくんでしまうわけです。
Q 筋肉の状態とも関係があるのでしょうか。
A 筋肉の状態が悪いと血行不良になりやすいので、結果的にむくみやすい体質になると思われます。実際、筋肉のむくみの症状は運動不足の方や高齢の方に多く見られます。とくにふくらはぎは「第2の心臓」といわれるくらい全身の血液循環において重要な役割をはたしています。筋肉の状態が悪ければ、足だけでなく、手先などにもむくみが生じやすくなるかもしれません。また、こう暑いとエアコンが効いた部屋にこもりがちになってしまいますが、カラダの冷えも血行不良の要因になるので注意してほしいと思います。
Q どのような予防法が考えられますか。
A 筋肉のコンディションをできるだけ良好に保つことが肝要です。とくに立ち仕事や座り仕事が多い方は筋肉がこわばりやすいので、ウォーキングやジョギングを習慣化するとよいでしょう。
また、長期にわたって血行障害がつづくと、ゴースト血管という毛細血管の消失が起こることもあります。 ゴースト血管は「心筋梗塞」や「脳卒中」「がん」などの病気のリスクを高め、様々な病気の原因にもなります。これらの予防のためにも、シャワーではなく湯船に浸かってカラダを温めたり、石鹼やボディソープを使って、すねやふくらはぎをオイルマッサージの要領でほぐしたりすることが効果的です。
Q むくみが腎臓や心臓に関する疾患の症状としてあらわれることもあるそうですが、見分け方などはあるのでしょうか。
A 内臓疾患が原因の場合、手足のような身体の一部だけでなく、全身性のむくみ症状としてあらわれることが多いです。ただ、むくみの症状が慢性化していたり、常態化していたりするようであれば、一事が万事なので、病院できちんと検査を受けるようにしてください。