今月号の相談は「寝起きの際に腰が痛い」というもの。さっそく、ソフィア整骨院の古川ぶんと先生にこの症状の原因と対策について聞いてみた。
Q 寝起き時に腰が痛くなることがあるのですが、この症状の原因について教えてください。
A 長い時間同じ体勢で寝ていると、血流が悪くなって筋肉がこわばり、寝起きの際に痛みを感じることがあります。通常は就寝中に自然と寝返りを打つことで血流を促し、筋肉の緊張をやわらげるのですが、これがうまくできないと筋肉がこわばってしまうのです。実際、当院の患者さんのなかにはペットや小さい子どもと一緒に寝るようになってから寝返りが打てなくなり、寝起きに腰が痛むようになったという方もいます。
Q この症状を改善するにはどのようなことを心がければよいのでしょうか。
A 狭いスペースで寝ている方は、一度、寝返りを打てるだけの十分なスペースを確保してみてください。寝返りを自然に打てるようになれば、それだけで寝起きの痛みが軽減するかもしれません。また、寝室の温度や湿度を適切な状態に設定したり、マットレスの硬さや枕の高さを自分に合うものにしてみたりするのもいいかもしれません。そのほか、筋肉がこりやすい方は血流をよくするために、就寝前や起床後にお風呂に入るというのも効果的でしょう。
Q それでも寝起きに痛みが生じる場合はどうすればいいのでしょうか。
A まずは腹筋、背筋を使って起き上がるのではなく、身体を横向きにしてから腕の力を使ってユックリと起き上がるようにしてください。そしてできれば5分間ほど、あお向けに寝た状態で膝を立てて腰を左右に捻じる、膝を抱きかかえて腰をゆらすといったストレッチをしてみてください。そうすることで徐々に血流がよくなり、痛みを和らげることができるはずです。
Q 毎日のように痛みを感じるようになった場合はどうしたらいいのでしょうか。
A そもそも寝起きに発生する痛みは、普段の日常生活で筋肉疲労が蓄積して生じるケースがほとんどです。痛みが慢性化している場合、筋肉疲労の度合いもかなりのものと考えられるので、筋肉治療の専門院に足を運び、適切な施術を受けながら日常生活の見直しをはかるようにしてください。