今月号の相談は「妊娠してお腹が大きくなるにしたがって腰や臀部が痛くなってきた」というもの。さっそく、ソフィア整骨院の古川ぶんと先生に聞いてみた。
https://sophia-seikotsuin.com/wp-content/uploads/2018/06/1806-1.pdf
Q 妊娠後期になりお腹がだいぶ大きくなってきたのですが、それにともない腰や臀部に痛みが生じるようになりました。妊娠中は赤ちゃんが産道から出てきやすいように骨盤が緩み、それを骨盤周辺の筋肉が支えようとして痛みが生じると聞いたことがあるのですが、それがこの痛みの原因なのでしょうか。
A そのような説もあるようですが、根本的な原因はお腹が急激に大きくなったことで、身体の重心が移動し姿勢が変化してしまったことにあると思います。お腹が大きくなると、自然と重心が前方に移動し、その不安定さを解消するために反り腰や猫背になります。この状態で日常生活を送っていると、知らず知らずのうちに腰や臀部の筋肉に負担がかかり、筋性の痛みが発生してしまうのです。
Q どのような予防法、改善法があるのでしょうか。
A 重心のズレは体重の大幅な増加によって引き起こされるので、妊娠初期のうちから無理のない程度に歩いたり、運動したりするように心がけてください。そうすれば急激な体重増加を防げるので、痛みの発生を予防することができるかもしれません。また、筋肉の血行不良による痛みには温めることも効果的です。ぜひお風呂に入って身体を温めていただくといいと思います。
それから、痛みはストレスによって助長されるケースが多いです。よってできるだけストレスフリーな生活を送ることも大切です。妊婦さんの場合、体調や生活環境の変化に戸惑うことが増えますので、ストレスや不安を感じた際にはすぐにご家族や病院のスタッフに相談してみるといいと思います。
Q 腰や臀部の痛みが長期化しそうな場合はどうしたらいいでしょうか。
A 痛みが長引くようであれば、筋肉治療の専門院で施術を受けてみてください。妊娠中のストレスは大敵ですので、痛みが気になるようであれば定期的に通院するのも一案です。ちなみに当院にも妊婦の方が多数来院されますが、その場合にはできるだけお腹に負担をかけないように仰向けや横向きの体勢で施術を行っております。