今号の相談は「最近になって足裏に冷えとしびれを感じるようになった」というもの。さっそく、ソフィア整骨院の古川ぶんと先生に聞いてみた。
Q 日常的に立ち仕事をしているのですが、最近になって足裏に冷えとしびれを感じるようになりました。これはどういった症状なのでしょうか。
A さまざまな要因が考えられますが、ふくらはぎの筋肉(主に下腿三頭筋)がこわばり、血流障害が生じて、抹消部の足裏に冷え感としびれが出ているのかもしれません。筋肉の問題であれば、50代くらいまでは治療の効果が出やすいので、患部に対する適切な施術でスムーズに快方に向かうでしょう。
ただ、足裏のしびれは筋肉だけが原因とはかぎらないので要注意です。血行障害によってしびれが生じていること自体は変わらないのですが、その大元の原因が心疾患、脳や神経系の異常、あるいは糖尿病などの基礎疾患にあるケースもあります。とくに高齢になると筋肉だけでなく内臓にもさまざまな問題が生じやすくなるため、原因を特定しづらくなります。
Q 筋肉の異常とその他の原因を鑑別する方法はありますか。
A ふくらはぎの筋肉を触診したときに鋭い圧痛が生じるようであれば、筋肉が原因であると推測されます。ただ、その他の原因が複雑に絡み合っている場合もあるので、高齢の方の場合は病院などを検査を受けてみたほうがよいでしょう。
Q このような症状はどういった人に出やすいのでしょうか。
A 立ち仕事やスポーツでふくらはぎから足裏の筋肉を酷使している人に多くみられる一方、運動不足の人にも同様の症状があらわれることがあります。また、運動不足の人の場合は足裏のしびれと同時にふくらはぎにむくみを生じていることが多く、さらに血圧や血糖値が高かったり、それらを抑えるために薬を多剤服用していたりするケースが目立ちます。
Q 足裏の冷えとしびれを予防するにはどうしたらよいのでしょうか。
A 筋肉だけが原因の場合も複合的な要因の場合も血行障害の改善が第一になります。よって、筋肉専門の治療院で定期的に施術を受けたり、適度に運動したりするとよいでしょう。そうすることで筋収縮が正しく行われ、血液循環がスムーズになれば、おのずとしびれは生じにくくなると思います。一方でしびれを放置すると筋肉の状態が悪化し、生活の質の低下や日常生活動作にも支障をきたすおそれがあります。とくに高齢の方の場合は、はやめにケアや生活習慣の改善に努めてほしいと思います。