今月号の相談は「テレワークでデスクワークの頻度が増え、四十肩が悪化した」というもの。さっそく、ソフィア整骨院の古川ぶんと先生に聞いてみた。
Q テレワークでデスクワークの頻度が増え、四十肩の症状が悪化してしまいました。どういったことが原因なのでしょうか。
A おそらく運動不足によって肩周りの筋肉のコリが悪化し、四十肩を発症したのだと思います。ちなみに、四十肩の患者さんを触診すると、肩だけでなく、首や上腕、胸、脇、背中の筋肉もこわばっているケースがほとんどです。肩は上半身部の筋肉との中継地のような役割をはたしているので、周囲の筋肉も連鎖的にこわばってしまう傾向にあります。よって四十肩の施術では、広範囲にわたる筋肉の施術が必要になってきます。
Q とくにこれまで肩コリに悩まされたことはなかったのですが、そういった場合でも四十肩になる恐れはあるのでしょうか。
A コリ感や痛みの感じ方は人それぞれなので、おそらく自覚症状がないだけで以前から肩コリがあったものと思われます。そして肩コリ持ちの方は、いつ四十肩に移行してもおかしくありません。
Q 今は肩を回したりする際に少し痛む程度なのですが、このまま放置しておくと症状は悪化していくのでしょうか。
A そのままの状態がつづけば、いずれは肩関節の可動域が減少し、腕を上げたり服を着替えたりするのも辛くなるでしょう。このようにいったん症状が固定してしまうと、月単位の治療期間が必要になりますので、はやいうちに痛みを解消してしまうのが賢明です。両腕を交互に耳の横まで上げてみて、上がり具合に左右差がある場合ははやめに治療を開始するのが無難です。
Q 四十肩を予防するには、運動の習慣を身につけることが重要なのでしょうか。
A テレワーク中心の生活になったことで運動量が減少しているのであれば、意識的に運動する習慣をつくることが大切です。この場合、筋トレで鍛えるのではなく、柔軟性を高めるストレッチ体操を日課にするといいでしょう。
あと、普段の悪姿勢を見直すことも大切です。長時間、背中を丸めて座りつづけたり、頬杖をついてデスクワークをしたりしていると、必然的に肩に負担がかかってしまいます。もしそういった悪姿勢を自覚しているのであれば、ただちに改善するようにしましょう。そのうえで適切な治療を受ければ、はやい段階で快方に向かうはずです。