今回の痛みの相談は、サッカー部に所属する中学三年の男子学生から。「部活中にヒザが痛くなり、今では歩く時も痛むようになった」というものだ。さっそく、ソフィア整骨院の古川ぶんと先生にこの痛みの解決法について聞いてみた。
Q スポーツ時のヒザの痛みが激しくなってきたのですが、どういう症状なのでしょうか。
A 一般的に「成長痛」と診断されることが多いと思います。これはスポーツをしている10代の若者に多く見られる症状ですが、その原因はハッキリと分かっていません。
Q 整形外科で“オスグッド病”と診断されたのですが・・・。
A 成長痛によるヒザの痛みの原因をオスグッド病と診断されることは多いようです。このオスグット病はヒザ周囲の炎症が原因となって腫れや痛みを発症するといわれています。ただし、炎症が起こるのは、基本的に捻挫のような急性の外力が加わるケースです。とくに捻ったりぶつけたりしていなければ、炎症が起こることは考えにくいのではないでしょうか?
Q となると、どういった原因が考えられるのでしょうか。
A 筋肉の過剰な緊張が原因のひとつとしてあげられます。部活などで激しい運動を繰り返した結果、ヒザやスネの筋肉が極度に緊張してしまったのでしょう。
以前、同様の痛みを抱えたバトミントン部の学生を治療したことがあります。その学生は整形外科で“骨膜炎”と診断され、治療に数カ月かかると言われたそうです。そこで、当院で筋肉に対する治療を10日ほど続けたところ、痛みをスッキリと取り除くことができました。このように炎症が原因だと思っていたら、案外筋肉のこわばりが原因だったということもあるのです。
Q 整形外科で患部を固定されましたが、その効果はあるのでしょうか。
A 炎症性の痛みであれば、患部を固定して冷やすのが基本です。しかし、筋肉のこわばりが痛みの原因である場合、患部を温めたり、筋肉をほぐしたりして、積極的に痛みの現場に介入した方がいいわけです。ですから、捻ったり、ぶつけたりした覚えがないのに、慢性的な痛みを感じるようになったら、整骨院で治療を受けるようにした方がいいですね。
また早く治したいのなら、痛みの強い時期はできるだけ安静にすることです。少しでも早く練習に復帰したいという学生さんが多いのですが、筋肉をシッカリと休ませることを優先するようにしてください。