今回の痛みの相談は物流会社に勤務する30代の男性から。「仕事柄、倉庫で重い荷物を持ち運ぶ作業が多いため、腰が慢性的に痛むようになってしまった」というものだ。さっそく、ソフィア整骨院の古川ぶんと先生に慢性的な腰の痛みの傾向と対策について聞いてみた。
Q 2年ほど倉庫で重い荷物を出し入れする作業をしていたら、腰が慢性的に痛むようになってしまいました。時には立ち上がるのもツライほど痛みます。どうしたらいいのでしょうか。
A 毎日の力仕事で腰の筋肉が極度に緊張してしまったのでしょう。しばらくの間、重い荷物の運搬を控えるべきです。そして整骨院などで筋肉の治療を受けるのが最善です。筋肉が極度に緊張していると、軽くマッサージを受けただけでも強烈な痛みを感じます。ただ、治療を重ねていくとその痛みの度合いは小さくなっていきます。
Q 整形外科で椎間板ヘルニアの可能性を指摘されたのですが、その心配はないのでしょうか。
A 整形外科を受診すると、しばしば椎間板ヘルニアと診断されるケースがありますが、あまり心配しなくてもいいと思います。そもそも痛みとは筋肉の強いこわばりによって生じるものです。椎間板ヘルニアのような「構造的異常」と「痛み」の因果関係ははっきりしていません。また、病院では消炎鎮痛薬の処方と、コルセットで腰部を固定することが多いと思いますが、それでは痛みの根本的な解決にはなりません。もちろん、痛みを紛らわせているうちに自然治癒するケースもあります。しかし、一刻も早く痛みを和らげたいのなら、筋肉治療を受けることをオススメします。
Q とはいえ、これからも重い荷物の持ち運びをつづけなければいけません。これ以上腰を悪くしないためには、どのようにすればいいのでしょうか。
A その仕事を続けていく以上、職業病のような状態になるのは避けられません。症状の悪化を少しでも防ぐために、筋肉のケアを積極的にしてください。例えば、仕事が終わった後に腰をよくマッサージするとか、寝る前に患部を温めて血行を良くするとか、毎日ストレッチ体操をするとか。ご自分に合った方法で筋肉の緊張を和らげる努力をしてみて下さい。