むち打ち症

今月の痛みの問い合わせは30代のカメラマンの方から。「以前、交通事故でむち打ちになって以来、定期的に寝違えるようになった」というものだ。さっそく、ソフィア整骨院の古川ぶんと先生に回答してもらった。1001

Q 昔、交通事故で「むち打ち症」と診断されてから、年に数回、寝違えで首が動かなくなってしまうことがあります。これはむち打ちの後遺症なのでしょうか?

A たしかに、損傷した筋肉がおかしな状態で再生し、筋肉にツレが残り、痛みを感じやすくなることはあると思います。今までコリを感じなかった人が、事故を契機に肩コリ感を訴えるようになるといったケースです。また、古傷を意識しすぎて、痛みを感じやすくなるケースもあります。この場合はその人の性格的、心理的な要素も関わってきます。あまり過去のケガのことに囚われず、意識しないようにすることが大切です。

Q 整形外科で治療を受けたときに、むち打ち症は完治するのに数年を要することがあると聞いたのですが。

A そんなことはないと思いますよ。そもそも、むち打ち症の病態は頚部の捻挫です。足首の捻挫はきちんと治るのに、頚部の捻挫だけが何年も治らないなんていうことは、考えにくいことです。ですから、むち打ち症と診断されても、必要以上に不安になったり、慌てたりする必要はありません。

Q では、どのようにすれば早く良くなるのでしょうか。

A むち打ち症に限らず、すべての症例に当てはまることですが、「適切な時期」に「適切な治療」を受けるということです。整形外科に行くと、通常頚部が動揺しないように固定されてしまいますが、それでは筋肉の血行がさらに悪くなるので逆効果だと思います。たしかに、首を固定することで患部に刺激を与えずには済みますが、それでは筋肉のこわばりを取り除くことはできません。やはり早期から積極的に首の筋肉を柔らかくし、可及的速やかに除痛することが大切です。整形外科で「むち打ち症」と診断され、治療に長期間を要しているのなら、一度筋肉専門の治療院に行ってみるといいかもしれませんね。

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