外反母趾とは足の親指が内側に曲がっていく症状のことです。一般的には、足に合わない靴や高いヒールの靴などを履きつづけるとなりやすいと言われていますが、最大の原因は歩き方にあると思います。通常、人は足の指、足の裏の中心、踵の3点を上手く地面に着け、地面からの衝撃を分散させながら歩くのですが、外反母趾になる人は足の指や踵を使わずに歩いてしまっているケースが多いようです。そしてその結果、足の指が退化し、関連する筋肉が硬縮を起こし、最後には関節が変形してしまうのです。もし自分の足に不安があるようでしたら、足の指でタオルをつかんだり、閉じたり開いたり(足の指でグーパー)ができるかどうかを試してみるといいでしょう。これができなくなったら黄信号ですので注意しなければなりません。
外反母趾は足指が変形するだけでなく、強い痛みを発生させるケースがあります。足の指を使わずに歩きつづけるため、足の裏と踵に過度な負担がかかり、足底筋やすねの辺りの筋肉がこわばってしまうのです。マッサージをほどこすことで一時的に痛みを取り除くことはできますが、やはり悪い歩き方を改善しない限り、根本的な解決にはいたりません。足の指を上手に使い、足裏全体でシッカリと地面をつかむよう歩くために、自分の足の形に合った靴を履いたり、5本指ソックスを履いたりするといった努力をする必要があるでしょう。