今号の相談は「長引く咳で肋骨のあたりが痛むようになった」というもの。さっそく、ソフィア整骨院の古川ぶんと先生に聞いてみた。
Q インフルエンザにかかりずっと咳き込んでいたら、肋骨のあたりが痛むようになりました。これはどういう症状なのでしょうか。
A 長引く咳によって肋骨周辺の筋肉がこわばり、筋肉痛が生じたのだと思います。強く咳き込むと胸郭だけでなく、腹や背中、腰をはじめとした体幹部の筋肉が激しく収縮します。そうすると肋骨周辺だけでなく、さまざまな箇所に筋肉痛が生じる可能性があります。もちろん、根本的な原因は咳なので、インフルエンザにかぎらず、風邪や気管支炎、肺炎などで咳が長引いた場合にも、同様の症状が生じることがあります。
Q どういった人がこういった症状に悩まされやすいのでしょうか。
A 筋トレなどで体幹部を日頃から鍛えている人はなりにくいと思いますが、そうでない人は誰でもなる可能性があります。なかには痛みが長引き、不安になる方もいるかもしれませんが、痛みの原因は筋肉のこわばりなので、しばらく安静にしていれば快方に向かうはずです。また、咳が長引いて疲労骨折になったという話を耳にすることがありますが、そのようなことは滅多にないのでご安心ください。
それでも、不安な場合は咳が治まってから筋肉専門の治療院で施術を受けてみてください。肋骨周辺の筋肉は層が薄いので、治療の効果が出やすいと思います。
Q まだ微熱があるときはどのように対処すればいいでしょうか。
A 患部をさすったり、湯船に浸かったりして、血行を良くするといいでしょう。あとはバストバンドのようなサポーターを着用してみるのも一案です。胸郭を締めつけることで、肋骨周辺の痛みを和らげることができます。ただ、背中や腰などが患部の場合は、自分でさすったりセルフマッサージをしたりすることができないので、痛みが長引くようであれば治療院で施術を受けたほうがよいでしょう。
いずれにしても、根本的な原因は長引く咳なので、病院を受診して投薬治療を受けることも考えてください。また、今年はマイコプラズマ肺炎なども流行しているようなので、免疫力を下げないような生活習慣を心掛けてほしいでと思います。