今号の相談は「首や肩が痛くて整形外科で診てもらったところ、ストレートネックと診断された」というもの。さっそく、ソフィア整骨院の古川ぶんと先生に聞いてみた。
Q 首や肩が痛くて整形外科で診てもらったところ、ストレートネックと診断されました。これはどういう症状なのでしょうか。
A ストレートネックは病名ではなく、レントゲンの画像上で本来は前方に凸カーブしている首の骨の並びが真っすぐな状態になっていることを指します。その原因として最近多いのは、PCやスマートフォンの使いすぎによる首こり、肩こりによるものです。毎日長時間、頭を垂れアゴを突き出し、腰と背中を丸めた姿勢でPCやスマートフォンの作業をしているうちに、徐々に筋肉のコリがひどくなり首の骨の並びが真っすぐになってしまうのです。
しかし、ストレートネック自体が痛みをもたらしているわけではありません。痛みの原因は、後頭骨から首や肩にかけての広範囲にわたる筋肉のこわばりによるものです。
Q この痛みの解消法や予防法はありますか。
A PCやスマートフォンを長時間操作する場合、その合間に首や肩を回したり、こった筋肉をストレッチしたりして、できるだけ筋肉がこわばらないように努めてください。また、痛みが慢性化・長期化してしまった場合には、筋肉治療の専門院に通い、定期的に施術を受けるようにするといいでしょう。筋肉の状態にもよりますが、適切な施術を受けていただければ、徐々に快方に向かうと思います。それから、首肩の筋肉のこわばりは心因的なストレスによって引き起こされることもあるので、心身のバランスを保つことも肝要です。
Q ストレートネックが首や肩の筋肉に影響をおよぼすことはないのでしょうか。
A ストレートネックになると、自然と頭が下がり、猫背になったり、巻き肩になったりしてしまいます。そうなると、首や肩の筋肉に負担がかかりやすくなり、さらに筋肉の状態が悪化してしまうという悪循環に陥ることがあります。
Q では、姿勢にも注意を払う必要がありそうですね。
A その通りです。座るときには腰を立てるように意識し、歩行時には背筋を伸ばし胸を張るようにして、姿勢の改善を試みてください。ただし、中高年になるとどうしても筋肉が衰え、姿勢が悪くなってしまいがちです。そうならないようにするためにも、日頃から適度な運動を心がけ、筋肉のコンディションを良好に維持することも大切になってきます。