今月号の相談は「最近、歩くたびに足のくるぶし周辺に痛みを感じるようになった」というもの。さっそく、ソフィア整骨院の古川ぶんと先生に聞いてみた。
Q 最近、歩くたびに足のくるぶし周辺に痛みを感じるようになりました。これはどういった症状なのでしょうか。
A 捻挫などの強い外力が加わった覚えがなければ、内側のくるぶしの痛みの場合は後脛骨筋、長趾屈筋、長母趾屈筋などのこわばり、外側のくるぶしの場合は短腓骨筋や短趾伸筋などのこわばりがその可能性としてあげられます。
Q とくにケガをしたわけでも、激しい運動をしたわけでもないのですが、どうして痛みが生じるようになったのでしょうか。
A 筋肉のこわばりが蓄積され、末梢の腱もしくは腱が骨に付着する部位に炎症を起こしている状態だと思われます。よって、人によってはたいして運動をしていなくてもこうした痛みが発症することがあります。先日も60代の方がくるぶしの外側の痛みで来院されましたが、普段、出歩くこともあまりないとのこと。この方の場合もおそらく筋肉への負荷が長期にわたって蓄積し、痛みが発症したものと考えられます。ただ、くるぶしの外側と内側が同時に痛み出すことはほとんどなく、個々人の歩き方のクセなどによって痛みを出す筋肉は変わってきます。
Q 治療時のポイントはありますか。
A まず、痛みの部位に鎮痛消炎剤を貼るのは必須です。そのうえで、ランニングや歩きすぎによるオーバーユースが痛みの原因であるなら、安静度を高めて治療に臨めば、比較的早期に効果があらわれると思います。しかし、歩き方のクセなどによって筋肉への負荷が長期にわたる場合、粘り強い治療が必要になるでしょう。また治療にあたっては、ふくらはぎ深層のヒラメ筋も含めてアプローチすると施術の効果がより高まります。
Q 効果的なセルフマッサージや予防法はあるのでしょうか。
A 湯船に浸かりながら、ふくらはぎをマッサージするのは有効です。また、頻繁にこうした痛みが発症する方は、スポーツジムなどで走り方や歩き方のクセをチェックしてもらい、フォームを修正するのも一案です。あとは、靴のサイズや形状が合っていないケースもあるので、そのあたりもあわせて確認してみてください。いずれにしても、長期化、慢性化すると治りづらい痛みになるので、気になる方ははやめに筋肉治療の専門院に足を運んでいただきたいと思います。