03-3314-1276今月号の相談は「ウォーキングを日課にしているのですが、最近、歩くたびに骨盤の外側に痛みを感じるようになった」というもの。さっそく、ソフィア整骨院の古川ぶんと先生に聞いてみた。
Q ウォーキングを日課にしているのですが、最近、歩くたびに骨盤の外側に痛みを感じるようになってしまいました。階段の昇降にも支障をきたすほどの痛みなのですが、何が原因なのでしょうか。
A 骨盤の外側を覆う中殿筋（表層）、小殿筋（深層）のこわばりによる痛みではないでしょうか。これらの筋肉は主に股関節の動きに関与し、歩行時に骨盤を安定させる働きをしています。
Q 症状が悪化するとどうなるのでしょうか。
A 当初は痛みが間欠的で症状がふいに緩和することもありますが、適切な治療を受けずに放置されると、再発を繰り返し症状がこじれていくケースもあります。場合によっては、足のしびれをともなう坐骨神経痛を発症することもあるので、ぜひともはやめに治療を受けていただきたいと思います。
Q 治療にはどのくらいの期間を要しますか。
A 初期であれば数回の施術で快方に向かうことも多いですが、時間が経過しているケースでは10回単位の施術が必要になることも覚悟してください。というのも、慢性的にこわばった筋肉への施術は強い痛みをともないます。最初のうちは患者さんの耐えられる範囲で少しずつ表層の中殿筋をゆるめていき、その後深層の小殿筋にアプローチしていくという流れになります。そのため、どうしても治療が長期に及ぶ傾向にあるのです。
Q セルフマッサージは効果的でしょうか。
A 深層の筋肉にアプローチするには相応の知識と技術が必要なため、施術は筋肉治療の専門家に任せたほうがよいと思います。筋肉をほぐすマッサージ器具も販売されていますが、深層の筋肉を適切に刺激するのは一般の方には難しいと思います。
Q 整形外科を受診するというのはどうでしょうか。
A たとえ整形外科を受診しても、筋肉のこわばりに対する効果的な治療は期待できません。痛み止めの薬や湿布で一時的に痛みから解放されるかもしれませんが、それでは痛みの根本的な解決にはなりません。やはり筋肉治療の専門院での施術をオススメします。
Q この痛みを予防する方法はありますか。
A 骨盤の痛みは、長年にわたるゆがんだ姿勢、歩き方や走り方のクセなどがかかわっています。ただ、中高年の方がこうした体の使い方のクセを修正するのは困難なのが実情です。よって、現実的な痛みの対処法として筋肉治療が最適解であることは間違いありません。
痛みは早期発見、早期治療が第一です。長引く痛みでお困りの方は筋肉治療の専門院で診てもらうといいでしょう。
