今月号の相談は「運動不足を解消したいが、どのような運動からはじめればよいかわからない」というもの。さっそく、ソフィア整骨院の古川ぶんと先生に聞いてみた。
Q 運動不足を解消したいと思っているのですが、これまでにとくにスポーツの経験もなく、運動神経にも自信がありません。どのようなものからはじめればよいのでしょうか。
A 手軽にはじめられる運動としてランニングなどがありますが、運動不足の人がいきなり走りはじめるとケガをしてしまいかねません。そこで、当院ではまずはウォーキングやなわとびに挑戦することをおすすめしています。
Q なわとびはどういった点がよいのでしょうか。
A なわとびというと「子どもがするもの」というイメージがあるかもしれませんが、実は手軽にできる有酸素運動であり、運動強度の観点からみてもランニングと同等かそれ以上の消費カロリーが期待できます。しかも、ケガなどのリスクも少ないので、ランニングをはじめる前のカラダづくりにも最適です。
Q 具体的にはどのような効果があるのでしょうか。
A 太ももやふくらはぎなどの下半身の筋肉を効率的に鍛えられるという利点があります。とくに、大殿筋をはじめとしたお尻から太もも裏(ハムストリングス)にかけての大きな筋肉を鍛えられるので、基礎代謝の向上、体脂肪が燃焼されやすいカラダづくりにもつながります。
Q そのほかにも効果はありますか。
A 有酸素運動を継続的に行うことで毛細血管が発達し、酸素を運搬する能力が高まり、心肺機能や持久力が向上するという利点があります。また、なわとびにはリズムやタイミング、バランス感覚などが必要になるので、体幹トレーニングにもつながるでしょう。さらに骨に対し適度に物理的な刺激が加わるのも利点のひとつです。なわとびのようなジャンプ運動を継続することで骨芽細胞(骨を作る細胞)を活性化し、ひいては骨密度を高めて骨を丈夫にすることにつながるのです。
Q どのくらいのペースからはじめるとよいでしょうか。
A まずは前跳びを30秒つづけるところからはじめてみてください。そして、筋肉痛などが出ないようになったら、つぎは1分を目標にし、それにも慣れてきたら、今度は1分×3~5回というセットに挑戦したり、テンポよくスピーディに跳ぶようにしたりするといいでしょう。また、実際になわとびをはじめるときは、子どもの頃に使っていたような軽いなわとびではなく、少し重くてグリップが安定したものを使うようにしてください。そのほうが跳びやすいし、効率的なトレーニングにつながると思います。