情動痛(エモーショナル・ペイン)

今月号の相談は「首や肩の痛みが慢性化し、最近ではめまいや不眠などの症状もあらわれはじめた」というもの。さっそく、ソフィア整骨院の古川ぶんと先生に聞いてみた。

 

Q 随分前から首や肩に違和感があったのですが、ここ最近はコリ感や痛みが強くなり、さらにめまいや不眠などの症状もあらわれるようになってしまいました。どういった原因が考えられるのでしょうか。

A もともとの首肩の凝りに心因的なストレスが加わり、自律神経失調もからんだ症状に移行してしまったのだと思います。このような複雑系な痛みを総称して、情動痛(エモーショナル・ペイン)と呼んでおり、めまいや立ちくらみ、不眠、吐き気、抑うつなどの二次的症状を引き起こすことが知られています。

Q よくある症状なのでしょうか。

A 痛みには感覚的側面と情動的側面があります。当初は感覚としての痛みだけだったものが、長引く痛みによるストレス、仕事や人間関係のトラブル、病気に対する不安や恐怖などを契機に情動的な痛み症状に移行することは珍しくありません。

Q たしかに最近、仕事上のストレスに悩まされています。どうすれば情動痛から解放されるのでしょうか。

A 情動痛は心理的要素が複雑に絡んでいるため、治療が一筋縄ではいかず粘り強い施術が必要になります。また、患者さん自身が自分のストレスに向き合うこと、そして痛みの原因がカラダだけでなく、心にもあるということを理解することが大切になります。実際、そのことを認識するだけでも「痛みの原因がわからない」といった不安から解放され、ストレスが緩和されるはずです。

Q 仕事にかぎらず、思わぬところにストレスの原因がありそうな気がします。

A その通りです。たとえば、交通事故がキッカケで慢性痛を発症する方がいらっしゃいますが、そのなかには情動痛の症例が数多く含まれると思われます。交通事故というのは予期せず不可抗力的に起こるものなので、そのときのショックは心身ともに並大抵のものではありません。さらに事故後の保険会社とのやりとりなどが精神的苦痛になる場合もあるため、情動痛の原因になりやすいのです。

Q 痛みそのものは筋肉を治療することで快方に向かうのでしょうか。

A 感覚的な痛みに情動的な痛みが加わっていることをしっかりと認識し、粘り強く施術を受けていただければ次第に変化が出てくるはずです。ただ、情動痛は心因的なストレスが原因になっているので、筋肉治療と並行して心療内科を受診してみるのもいいかもしれません。

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