今月号の相談は前号に引き続き、「まったくの初心者が半年後にフルマラソンを完走するにはどうしたらいいか」というもの。4回目のテーマは10㌔㍍マラソンへの挑戦。さっそく、ソフィア整骨院の古川ぶんと先生に聞いてみた。
Q よいリズムでトレーニングを習慣化することができたので、そろそろレースに挑戦したいと思っています。まずはどのくらいの距離から挑戦すればいいでしょうか。
A いきなりフルマラソンに参加というのは初心者にとって敷居が高いと思いますので、最初は10㌔㍍のレースで60分完走を目標にしてみるといいと思います。そもそも練習とレースでは走る際の環境が大きく違います。レースでは大勢の参加者とタイムを競うことになりますし、練習のときにはない独特の緊張感があるはずです。人によっては、レース直前にトイレが近くなったり、場合によっては腹痛に襲われたりしてしまうかもしれません。しかし、この緊張感をうまく利用すれば、適度な高揚感を維持してレースに臨むことができ、練習時以上のタイムを記録することができるはずです。だからこそ、最終目標であるフルマラソンに臨む前に、何度かレースの雰囲気に慣れておいたほうがいいのです。また、レースにエントリーすることは練習のモチベーションを維持するうえで大きな意味があります。定期的にレースに参加し、達成感を得ることで、継続的に楽しくトレーニングに励むことができるようになると思います。
Q レースではどのようなペース配分で走ればいいのでしょうか。
A 普段の練習で10㌔㍍を走ることができていれば、ある程度前半から飛ばしていっても、最後まで走り切ることはできると思います。しかし、フルマラソンの際には後半のスタミナがポイントになってくるので、そのあたりを意識し、前半は快適に走れるくらいのペースで体力を温存し、後半はペースを上げて追い込んでみるといいかもしれません。また、レース後にはタイムだけでなく、自分のイメージどおりのペース配分で走ることができたかを確認し、改善点を洗い出しておくことも大切です。
Q レース後の身体のケアはどうすればいいでしょうか。
A 10㌔㍍のレースであれば、それほど身体にダメージは残らないと思います。ただし、ゴール手前で無理にラストスパートをかけると、脚の筋肉を傷めてしまう可能性があります。ラストは軽く流すようにして、もしもレース後に違和が残ったら、すぐに筋肉治療を受けてダメージの回復を図ってください。